「『ピンク好き』って、狙いすぎだから。」
学校が終わって、雑貨屋にいたときに、ピンク系カラーの雑貨ばかり手に取るあたしに向かって友達がこう冷たく言い放った。
「え?どういう意味?」
「いや、だからさ、PINKYってピンクばっか選ぶから。もしや狙ってんのかと思って。」
狙う?
「や、ちょっと待って(笑)あたし、モテたいからってピンク選んでるんじゃないよ」
「じゃあなんでそんなにピンクが好きなワケ?」
「えー・・・あれ?なんでだろ?」
ほんとになんでなんだろう。あたしの好きなのは水色だった。20年ほどの人生の途中までは、確かに水色が好きだったはずなのに。一体いつからピンク好きになったんだろう。
「ほらー、やっぱ狙ってるじゃん!」
「いやいや、狙ってない!ほんとに狙ってないって!」
とは言ったものの、なんで自分はピンク系が好きなのか言い訳ができないまま、あたしは「ピンク好きキャラでモテを狙ってる女」認定されてしまった。屈辱。
【自他ともに認める「ピンク好き」=「モテ狙い」だと思われた衝撃】
そもそも、女子校なのに何を狙うというのか。あたしはただ「好き」だからピンクを選んでるだけなのにひどい言われようだ。
モテを狙う意味で買ったピンク系小物など何ひとつなかったし、着る服にピンクカラーなんて1枚もない。ただひたすら、あたしは無意識に、ピンクの雑貨小物だけをたくさん集めていた。
「ピンク好き女子」を目の敵にする女子って、一定割合でいるものだ。その友達も、やっぱりその一人。もしやあたし、「ピンク好きキャラで、モテようとしてる」とでも思われてるんだろうか。
違う!断じて違う。ここは誤解を解かなければ!!!
【「ピンク好き=モテ狙いではない」と反撃するあたしvs友達】
「あたしのキャラが、そんなふうに見える?モテ狙いキャラに見える!?」
「・・・いや、見えないけど。見えないけど、モテたいのかなって思ってさ。いやーだってさ、PINKYの持ち物のピンク率、高すぎるし。絶対なんかあるって!」
「絶対なんかある」と断言されてしまったので、あたしも「そうか・・・ピンクが好きなのには、なんか意味があるのか・・・」ってちょっと思った。
でもその時は、そんなことすぐ忘れて、仲良くお買い物を済ませて友達と別れた。
じつはこの後、私の過度な「ピンク好き」が、過去の自分自身のトラウマに通じていたことに気づいてしまうのだが・・・。
ちなみに、その女友達の「自分のなりたいイメージ像」は「都会的でキャリア志向のカッコイイお洒落な女性」だった。その後、実際に彼女は東京で一旗揚げた。
「カッコイイ系を目指す女性」って、「ピンクカラーでモテようとする女性」を嫌うものなのかもしれない。
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