ピンク×白の華やかな紅白椿が今年も無事花開きました♪ | PINK LINK
【実家に帰ると、今年も祖母の形見の紅白椿が咲いていた】
紅白椿(紅白絞りとも)。祖母の形見のお花です。
このお花、フシギなことに、祖母が亡くなった翌年から咲き始めたんです。
祖母が生きているうちは、ぜんぜん花が咲かなかったんですね。
祖母は懸命に、あの手この手で咲かせようと努力していた。
「育て方は間違ってないハズなのに、なぜ?」と誰もが首をひねっていたら、
祖母の突然の訃報。その年の春先に咲いたのが、この紅白椿です。
なんだか生まれ変わりのような気がしてなりません。
まるで着物の絞り染めのように、縞柄になっています。大輪で華やか。
祖母はものすごく質素な生活を送った人で、華やかな着物は一度も着ず、
いつも紺色か茶色系の簡易の着物を着てました。
こういう華やかな着物に袖を通したことはあったんだろうか?(婚礼衣装のほかに)
今ではいろいろ尋ねたいことがいっぱいあるんだけど、もう遅いんですよね。
【何か語りかけてくるかのよう・・・。鮮やかな紅白椿】
咲いたものを摘んで花器に入れたら、その夜にはすでにしんなり。
つぼみのうちに摘んでおいて、花開くのを楽しむのがいいのかもしれない。
庭の一角には鈴なりにこの紅白椿が咲き誇っていて、すごく目を惹きます。
私、祖母の事は何も知らないんです。自分のことを一度も語ったことがない人でした。
私は幼少時を祖父母と一緒に暮らしたんですが、
祖母は黙々と常に立ち働いていたもので、会話らしい会話をした覚えがない。
なので、祖母がどんな人だったのか、親に聞くしか術はないんですね。
とにかくつつましく、ささやかに暮らしていたそうです。
戦争中の厳しい時代そのままに、という印象でした。
だから性質的に厳しいところがあり、幼い私はあまり近寄らなかったようです。
申し訳なかったなぁ・・・なんて、今さらどうしようもないけど思ってしまいます。
一緒に暮らしていた相手のことを何も知らないなんて、なんだかわびしいです。
形見である紅白椿の花も”語らず”です。でも何か訴えるものがあります。
祖母はどんな人だったんでしょうか。それを知ることは、この先絶対ないんです。
すべては生きているうちにこそ、ですね。
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